恥の多い人生の只中 仄暗い道を往く

自分を見つめると死にそうになるが、逸らし続けても死にそうな気配がしたので

正月実家に帰りたくない④

前回↓からの続き。

goi-san.hatenablog.com

すでに記憶は遠くなりにけりな年末のことである。
しんどい母から逃げる!!: いったん親のせいにしてみたら案外うまくいった』を読んであれこれ思い出して怒りを覚えたりげんなりしたりいろんな感情が綯い交ぜになっている状態だが、とにかく正月は刻一刻と近づいているわけで。帰省は義務じゃないし帰ってこないなら覚えてろよという趣旨の母の発言に傷つき幻滅し今まで自分は何を見ていたのかと思わずにはいられなかったが、無断でバックレようものならあることないこと言って我々を貶める(確実に夫を含めてdisってくる。なぜなら夫は私を説得して正しい道(実家に行くこと)を選択させなければならない人だから)のは目に見えているので、だがどうしていいかわからず、とりあえず夫に「正月実家に帰りたくない」とぼそぼそ泣きながら訴えた。
ここ数日私がまた鬱々としている様子に気づいていた夫は、すぐ私の父に連絡を取ってくれたらしく夕方父が来ることになった。


さて、初登場(多分)の父である。
この人は正直得体の知れない人だ。家族の誰とも交流しているように見えない。かといって、外でどうこうというのでもない。仕事に行って帰ってメシフロしてあとはテレビや漫画を見てネル、を何十年も繰り返している(ように私からは見える)人だ。
なぜ私の実家が母親の価値観しかないのかと言えば、父親はほぼ発言をしない。元々私との会話もないが、夫が父親に何か問いかけるとなぜか母がそれに答える(父は答えかけているが母がそれを遮る)。それでも何も不満がないかのように見える。
ああ、今思ったが、私の実家は母の「私がいないとダメなんだ」に支配されているのかもしれない。出来の良い兄が進学で出て行ったあとは特に。とにかく父親は、物理的に存在はしているがただそれだけなのだった。性格は温厚で多分人当りもいいのだが、自分から進んではっきり意見を述べているところをほぼ見たことがない。そういえば父に怒られた記憶もない。よくあの過干渉の母親と付き合っていられると思うものだが、相性はいいのかもしれない。


うちの家族はどこかおかしいと気づいたのはここ数年のうちだが、それでも母と兄だけがまだしあわせ家族ごっこを続けているように見える(父は積極的に参加もせず否定もせずそこにいるだけ)。だがしかし、もしかしたら私だけがおかしいという可能性も十分にあり得るのだ。
つづく。